2019年5月2週ランド円予測

 次週は先週末の「株価上昇・債券利回り下落・ドル安+円高+諸通貨高」地合いからのスタートとなります。

 概況の一貫した方向性が無い状態で始まる点では、やや不安定な状況であると言わざるを得ませんが、久々の東京市場+中国市場参戦で午前の動きが活発化することは間違いないと思います。

 

 10連休も終わり、先々週から言われていたようなフラッシュクラッシュの心配も過ぎ去りましたので、株価を中心に攻めの姿勢が強まると思う一方、先週末に急速に進んだ円高にも懸念が残りますので、考えれば考えるほど動意が掴み難くなりそうな状況であると考えます。

 

 また、4日には北朝鮮が弾道ミサイル発射との報道も流れており、ここにきて地政学リスクが高まっていることも、現在の地合いを更に複雑にしています。

 加えて、南アフリカにとっては8日の南アフリカ総選挙が大きな焦点になっているので、この結果が出るまではかなり方向感が見いだせない「荒い値動き」になる展開も考えられます。

 

 これらの状況を踏まえ、次週のランド円予測を行っていきます。

 

 さて、早速分析に入りたいと思います。

 

 

週間分析レポート及び先週動向をまとめた反省会は以下のリンクから。是非一度ご覧ください。

(各指標動向グラフは週間分析レポートに移していますので、お手数ですがそちらからご覧ください)

 


①株式動向

 

 株価は方向感が出ない動きが長く続きましたが、週末終盤(厳密には雇用統計以後)に上昇が明確になってきたところで終了しています。今後の動向は上値に傾く可能性が高いながらも、未だ不明瞭です。

 

 チャートの動きを単純に見る分には、上昇傾向であり…

 ①日間…上昇 ②週間…上昇 

 ③月間…上昇 ④年間…中立

 の判断となります。単純に見れば来週は上昇とみるのが順当です。

 

 株価単体の動向予測はあまり詳しくないながらも、多くの方が来週は上昇を見込まれている状況です。

 洋傑の見解は大筋で同じですが、経緯がやや異なります。つまり、今一度の下落(22000円~22200円)があって後に急上昇があると考えています。

 その現象が発生すると見込んでいる期間はごく直近と想定していますので、週で見れば大筋で上昇と考えています。

 

 ただ、上述の内容はあくまで推測ですので、全く根拠がありません。しいて言えば上述の地政学リスクの上昇と円高現象の引き継ぎによる影響ですが、これもやや説得性に欠けます。

 いずれにせよ最終的には上昇すると思いますし、下落はあくまでごく短期間かつ急速に進む推測です。

 

 これらを総合的に加味しての週を通しての株価の流れとしては「不安定ながらも上昇」(日経先物で動意幅22000-23000円・終値予測で22600-23000円)であると予測します。

 

◎指標動向予測:

→上昇

◎来週の地合い:

→リスク中立・不安定

 

 


②指数動向

 

 通貨インデックスは週間で見た場合、①ドル下落 ②円上昇 ③欧州通貨+資源国+新興国は横ばい となっています。

 特に週末終盤に於いてドル安・諸通貨高が急速に進みましたので、今後当面はドル安…とはいかないと考えています。また、同時に円高も進んでいますので、通貨インデックス単体で見た場合、最も解釈が分かれてしまうと考えています。

 

 まず、諸通貨のチャート分析から記載しておきます。

 

◆円インデックス

 ①日間…上昇 ②週間…上昇

 ③月間…中立 ④年間…下落

◆ドルインデックス

 ①日間…下落 ②週間…下落

 ③月間…上昇 ④年間…上昇

◆ユーロインデックス

 ①日間…上昇 ②週間…上昇

 ③月間…下落 ④年間…下落

◆豪ドルインデックス

 ①日間…上昇 ②週間…中立

 ③月間…下落 ④年間…下落

 …となっています。

 チャート分析からの判断から言えば「円上昇・ドル下落・ユーロ上昇・資源国中立」との見解になります。

  

 これだけでは分析として不十分ですので、来週の概況予測を少し含めて分析してみます。

 

 次週の展開としてはイベントや重要指標などを別にして、各通貨別に記載します。

①円…連休明けで株価買い先行・地政学リスク上昇→円中立

②ドル…先週末からの軟調・中期的トレンドは堅調→ドル中立

③ユーロ…ユーロ圏の経済悪化・資金流動からの取り残し→ユーロ安

④資源国(ドル圏)…先週末からの堅調・連休明けで取引時間帯の活発化→資源国高

 株式市場の開場状況や現在の通貨強弱を加味するのみで留めるとこのような結果になります。

 

 チャート分析と来週状況を含めた結果から判断する場合、「円微上昇・ドル中立・ユーロ中立・ドル圏(資源国)微上昇」となります。

 

 ランド円に直接影響を及ぼすのはドルと円・インデックス強弱の参考指標は資源国通貨インデックスがベンチマークになりますので、この点で考慮した場合、ランド円としては「不安定な膠着」になると考えます。

 

◎指標動向予測:

→膠着

◎来週の地合い:

→リスク中立・不安定

 

 


③債券+金(リスク)動向

 

 債券動向は概ね下落傾向でまとまっています。金価格は週末に上昇傾向となっており、両指標ともリスク上昇を示唆しているとの判断ができます。この点は先週と同様です。

 

 チャート分析で見た場合、現在の状況は…

◆日本債利回り(先週同様)

 ①日間…下落 ②週間…中立

 ③月間…中立 ④年間…下落

◆米国債利回り

 ①日間…下落 ②週間…上昇

 ③月間…上昇 ④年間…下落

◆ドイツ債利回り

 ①日間…下落 ②週間…上昇

 ③月間…上昇 ④年間…下落

◆豪州債利回り

 ①日間…下落 ②週間…中立

 ③月間…下落 ④年間…下落

◆金価格

 ①日間…上昇 ②週間…下落 

 ③月間…下落 ④年間…下落

 …となっており、上述分析で見た場合、「債券利回り中立・金価格微下落」と判断できます。債券動向はほぼ各国とも同一の見解となります。

 

 今週動いていない日本債はともかく、他の先進国債券利回りは下落で終わった印象が大きく、これは週全体を通しての動きと金曜日の米指標(雇用統計・ISM非製造業指数)の悪さからくる影響のものとあると判断できます。

 

 では、南アフリカ債利回りはどうでしょうか。チャート分析で見た場合、

◆10年債利回り

 ①日間…下落 ②週間…中立

 ③月間…中立 ④年間…上昇

◆2年債利回り

 ①日間…下落 ②週間…下落

 ③月間…下落 ④年間…下落

 …となっており、チャート分析で見た場合は「やや下落(ランド円上昇)」を示唆していると言えます。2年債は先行指標の度合が強いので、10年債よりは影響を小さく判断しています。

 

 今週の南ア債利回りは中盤まで膠着で推移していましたが、中国指標の悪さを受けて資金動向が先進国へ集中するようになってからは一貫して上昇に切り替わりました。

 しかし、そんな中で2年債は徐々に下落を続け、金曜日には急落に至っています。この動き、先々月末のランド円底値→急上昇の動きに酷似している点には要注目です。その時の動向のままでいけばランド円は今後堅調な動きを示すことが推察されます。

 

 先進国・資源国・南アの債券動向をチャート分析・現状を加味した場合、ランド円は「不安定ながらもやや上昇」となると考えます。

 

 これらの分析判断とは別に、直近の南ア債利回りの上昇・下落水準の目安予測を記載しておきます。

 現在のランド円上昇・下落の動きを示すのに必要な2年・10年債利回りの水準は…

①10年債8.650以上・2円債6.900以上…7.650円割れ

②10年債8.500以下・2年債6.650以下…7.850円超え

 …と想定しています。

 

 南ア10年債利回り単体で考えた場合、現状の動向は「ある程度明確な上昇」を示唆していると考えていますが、先進国債券が下落傾向である点、金価格もリスクの観点から考えれば上昇=リスク上昇ですので(ドルの反比例指標でもあるので、単純なドル下落を示唆しているだけとも言えますが)、概況のリスク示唆が上昇している点には十分注意する必要があります。

 仮に南ア債利回り通りに上昇するにしても、急落→急上昇のようなアップダウンの激しい流れも考えられます。

 

◎指標動向予測:

→やや上昇

◎来週の地合い:

→リスク上昇・不安定

 

 


④国内状況・世界概況

 

◆国内状況(ランドに対する影響)

※現在の段階での影響予測を記載

ⓐESCOM問題…中立

ⓑSARB国有化問題…中立

Ⓒムーディーズ格下げ懸念…中立

ⓓ土地収用問題…中立

ⓔ南アフリカ総選挙…非常に流動的

 

 

◆世界状況(ランドに対する影響)

※現在の段階での影響予測を記載

ⓐ日米・米中・米欧貿易戦争…中立

ⓑ消費税増税関連…中立

Ⓒ世界的な景気減速感…やや下落

ⓓブレクジット関連…中立

ⓔ北朝鮮核開発関連…やや下落

ⓕイラン原油禁輸関連…中立

ⓖ米国利下げ懸念…やや下落


 

 全体概況は主に経済指標と金利関連ニュースに終始した格好です。

 詳細は週末の一言ブログに記載していますので詳細は省きますが、火曜日の中国指標や金曜の米国指標でリスクが上昇、EU及び米国金利関連は資金動向を生んだ(ユーロ⇔ドル)動きとなりました。

 

 やはりドイツやアメリカを中心とした景気減速感は市場に少なくない影響を及ぼしています。アメリカははっきりとした景気減速とは言い切れないながらも、印象的にドルの足を引っ張っているイメージがあります。

 

 上記の項目では中立としている内容でも、原油関係はその価格の不安定な上下を生む結果を作っており、ランドも動きが安定しない状況に陥っています。

 

 また、北朝鮮関連ではミサイル発射?ニュースが入り、再び地政学リスクが上昇している点も懸念材料です。

 

 一方で南アフリカ関連では概ねの問題が為替変動を与えるほどの影響を持っていない状況です。ESCOMを中心に今なお続いている問題もありますが、南アフリカ総選挙を直前に控え、話題はそこに集中している為です。

 その関連は大王さんのホームページに詳しく乗っていますので、そちらをご覧ください。

 (下記バナーから入れます)

 

 とはいえ、総選挙直前の「下げ」は一旦収束した感が強いので、今後は結果次第で急落するか急上昇するかの動意にきりかわってくると推測されます。

 

 それらを加味し、国内+世界概況で判断した場合、ランド円は「膠着」と予測します。

 

◎指標動向予測:

→膠着

◎来週の地合い:

→リスクやや上昇・不安定

 

 


⑤重要経済指標

 

◆月曜日

※東京+英国市場休場

10:45…CaixinサービスPMI(★★)

16:00…スペイン失業変化+サービスPMI(★★)

16:15…南アHSBC全体経済PMI(★★)

16:45…伊サービス業PMI(★★)

16:50…仏サービス業PMI(★★)

16:55…独サービス業PMI(★★★)

17:00…EUサービス業PMI(★★)

18:00…EU小売売上高(★★)

 

◆火曜日

10:30豪貿易収支+小売売上高(★★★)

13:30…豪政策金利発表+発言(★★★★)

15:00…独鉱工業生産(★★)

18:30…南ア企業マインド(★★)

 

 

 

 

◆水曜日

※南ア休場+総選挙

 8:50…日銀金融政策決定会合議事録(★★★)

11:00…NZ政策金利+発言(★★)

12:00…中国貿易収支(★★★)

14:45…スイス失業率(★★)

15:00…南ア外貨準備高(★)

20:30…ECBドラギ総裁発言(★★★★)

23:30…米原油在庫量(★★)

 

 ◆木曜日

10:30…中国CPI+PPI(★★)

18:30…南ア金生産+鉱業製造(★★)

20:00…南ア製造業生産(★★)

21:30…FRBパウエル議長発言(★★★★)

     …米PPI+貿易収支(★★)

 

◆金曜日

15:00…独貿易収支(★★)

15:45…仏非農業部門雇用者数(★★)

17:30…英製造業生産+GDP+貿易収支(★★★)

21:30…米消費者物価指数(★★★)


 

 雇用統計の次週ですので、さほど重要指標がないかと思いきや…想像以上に目白押しの展開です。

 というか、ランド円に限って言えば、先週より遥かに影響度の大きい指標が多く、今週も動きは流動的になりそうです。

 

 月曜日は10連休最終日で、まだ日経は先物しか動いていませんが、午前中にCaixinサービス業PMIが発表となるのを皮切りに、午後は欧州各国がサービス業PMIを続々発表していきます。南アフリカもPMI発表がありますので、統一した結果になれば大きな動意になる可能性もあります。

 

 火曜日は経済指標は少な目なものの、最近お騒がせのRBA発表があります。関連事項で言えば、水曜にECBドラギ総裁が、木曜日はFRBパウエル議長が発言を行います。いずれも最近利下げやら利下げ圧力に対する動向やらで話題になる両氏だけに、各国通貨に与える影響は極めて大きいと考えます。

 

 そして…水曜日は南アフリカ総選挙が実施されます。下馬評では与党ANCの勝利は大筋で堅いとの見解ですが、その議席数やまさかの過半数割れなどの動きにも注目が集まります。

 結果はもちろん分かりませんが、大きなネガティブサプライズが起こらない限り、ランド円は上昇に傾きやすいと考えます。

 

 その他にも水曜の中国貿易収支や木曜の南アフリカ経済指標なども影響は無視できません。

 

 この内容を見る限り、重要指標は3指標を大きく優越する展開が多そうです。

 

 


◆週間予測及び総評

 

◆週間ランド円予測(動意範囲)

7.50円ー8.10円

(リスク上昇・不安定)

◆週間ランド円基準値

7.85円

(やや上昇)

◆週間ランド円終値予測

7.85円ー8.00円

(やや上昇・不安定)

 

①株式動向での判断は、10連休明けで現在までの先物数値の上昇を鑑る分に変動幅拡大の不安要素はあるものの、結果としてランド円は上昇すると予測される。

 

②指数動向での判断は、先進国通貨と資源+新興国通貨は各国中央銀行発表の内容により大きく変動を起こしながらも、結果としては始値からの大きなかい離をする可能性は低いと考えられ、ランド円は膠着すると予測する。

 

③債券動向での判断は、先進国債券利回りは不安定な地合いながらも中立を示唆しており、金価格も僅かであるが下落サインがあることから、相対的にリスクは後退すると考え、ランド円はやや上昇すると予測される。

 

④国内外概況からの判断は、世界的に見れば潜在的リスクは上昇しているものの、今週のランド円が南アフリカ総選挙の結果に左右される関係上、ほぼその結果に収れんされるため、概況には左右されにくく(総選挙結果の結果を除けば)ランドは膠着すると予測する。

 

 以上の点を総合的に判断すると、

 

 傾向として、ランド円はやや上昇・リスク上昇と判断する。

 

 

※予測は洋傑個人的見解に基づくものです。参考程度にご活用ください。

 

 

 

 なんと!驚異的に早く終わりましたよ!!

 現在23:00です。

 

 毎週日を跨いでのアップが続いていたので、皆さんにはあまり関係ないかと思いますが洋傑、非常にうれしいです(笑)。

 

 さて、結果としては上昇という結論にたどり着きました。まあ、予測動向としては”無難な”結果になったと思います。

 しかし、事はそれほど単純な動きにはならないと考えます。

 というのも、今週は経済指標以外に各国中央銀行からの公定歩合や会見を多く控えている関係上、通貨インデックスに大きく影響を及ぼす展開が続くと考えるからです。

 

 RBAはここ数回利下げに言及する発言が多かったことから、発表前後は資源国や新興国通貨の売りが強まる可能性があり、発表後もある程度のネガティブ発言が想定される関係上、このタイミングでは下落も考えられます。

 その他、ECBやFRBも自国通貨(ユーロ・ドル)の通貨インデックスの急変を招く(しかも悪い意味で)可能性がある為、これら中央銀行関連発表は各国通貨の強弱バランスの変動のみならず、先進国・資源+新興国の資金流動が急変する動きを誘発する恐れがある、非常に地合いの不安定化を起こす事象となります。

 

 詳細は割愛しますが、これらの動向によってランドが大きく下落する事は無いと考えています。

 

 ただし、南アフリカ総選挙だけは例外です。この結果だけは内容によっては大きな変動を招くため、週間予測を全く違う結果にしてしまう可能性がある点だけは、絶対に押さえておく必要がありますので、くれぐれも関連ニュースにはご注意ください。

 洋傑、総選挙関連は当初の想定通りに議席6割確保を前提に予測を立てています。やや割ること前提に予測していますが、大きく下回った際は週間予測の破たんを招きかねません。

 

 ここらの動向については週間ランド円動向レポートで確実に抑える必要がありますので、先週に引き続きレポートは毎日アップするようにします。

 

 来週が皆様にとって良いトレードになりますように。

 

 さあ、新しいトレードが始まります!

 (*'ω'*)ノシ